第2272回例会/平成18年06月9日(金)
会長挨拶(林 務会長)
ゲストをご紹介申し上げます。元宮崎航空大学校の教授であられました土屋正興さんでございます。
火曜日に中部分区の本年度最後の現・次期会長幹事会が開催されました。この会長幹事会というのはいわば情報交換の場でありまして、各クラブの現況報告が行われますが、中でも会員増強は毎回報告されます。当然、我がクラブも報告させていただいたわけでございます。本年度は先週入会の上杉君を含めて8名の方にご入会いただきましたが、同じく8名の方が退会され、結果としては純増ゼロであります。
それぞれ無理からぬ事情でありますが、中でもご病気による方が3名いらっしゃいます。そこで私が調べましたところ、我がクラブの平均年齢は57.64歳でありました。私は今まで宮崎クラブさんが最高齢だとばかり思っておりましたが、実は宮崎クラブさんの平均年齢57.09歳でして、我が西クラブの平均年齢が分区内9クラブの中で最も高齢である事が分かりました。どうか会員の皆様におかれましてはご健康に留意されまして、いつまでもお元気で例会にご出席賜りますようお願い申し上げます。
さて本日は去る4月22、23日にホスト致しましたRYLAを総括したいと思います。RYLAすなわち青少年指導者養成研修会は、次代を担う青少年の中から、地域社会のリーダーを育てようという研修会であります。従って、各ロータリアンは自分の企業の中から将来のリーダーになってもらいたいと思う優秀な若者を研修生として参加させてこられます。当然、我々ホストする側もその期待に応えるべく、すばらしいプログラムを用意しなければならないわけです。本年度は黒木寛委員長を中心に新世代委員会がたいへん素晴らしいプログラムを企画していただき、研修生に感動を与えて終わる事が出来ました。先程申し上げました会長幹事会においても宮崎南RCの堤会長より「西クラブの運営されたRYLAは素晴らしかった。研修に参加したうちの社員もたいへん感激していました。」というお褒めの言葉を頂きました。ここで改めてRYLAに携わっていただきました各会員の皆様に、心より御礼を申し上げご挨拶とさせて頂きます。有難うございます。
幹事報告(日高 久夫幹事)
こんにちは。
@ 恒例の100ドル達成の募金箱を回します。よろしくお願い致します。
A 残り3回の例会に会場は、サミットの方の会場に戻ります。
B 7月からの会場は新たに検討中です。
C 2月19日にインターシティ・ミーティングを行いました。その時のDVDが事務局にきております。
以上、幹事報告です。
出席委員会(田畑 利春会員)
本日の出席状況(前記の通り)
親睦委員会(金丸 宜裕会員)
ハッピーもあと何回かしかございません。どうかご協力をよろしくお願い致します。
《ハッピーボックスの紹介》
◎前園善彦会員;佐渡ヶ嶽親方に就任されます琴ノ若の断髪式。国技館の土俵の上で、大銀杏に鋏を入れられました。大変な名誉だと思います。
◎吉田多穀会員;2番目の娘さんが、中近東の産油国のバーレンにいらっしゃるわけです。その2歳の女の子のお孫さんが42度の灼熱の中で、駱駝が通っているのを見ていまして、車の事故に遭ったわけです。幸いに大した事故ではなく、気持ちはまあハッピーだと。少し場違いで大変申し訳ないのですが、ハッピーを頂戴致します。
◎衛藤清隆会員;衛藤清隆会員におかれましては、特に何もないけれでもハッピーを頂戴したいと思います。
井手脇 万詔会長エレクト
少し時間を頂きまして、次年度の件につきまして、ご報告とお願いを申し上げたいと思います。今、林会長と並んで見ますと、会長は大変にこやかで頬もだいぶ緩んできていると見受けるんですが、私の方は日々顔が引きつりまして、緊張の度合いを増していると言いますか、そういう昨今であります。今日は先ず、来年度の組織図と委員会の割り振り表を一応配布しましたので、それぞれ確認をして頂きたいと思っているところであります。幹事とも相談をしながら進めているところですが、この組織図を見てみますと、ベストな組織図が出来て、強力な布陣が出来たのではないかと思っております。それぞれ来年一年間、それぞれの委員会活動において、十分力を発揮して頂ければと思っているところでございます。
2点目は、例会場の変更の件です。先週、ローズアカシアで例会をしたわけですが、非常にロケーションがすばらしいといいますか、海が見え、気分が晴ればれとするというご意見も伺っております。そのような事も含め、理事会の中で色々と検討して、皆様方にご報告を申し上げたいと思います。
先ほども、林会長から中部分区の会長幹事会の報告がありましたが、その中で菊地ガバナーが人間には三つの命がありますよという話をされまして、その中の一つが使命という命があるんだそうです。私に課せられる命は、使命なのではないかと思っております。来年度、命懸とまでは言いませんが、精一杯この使命を果たしていきたいと、覚悟を新たにしているところでございます。以上、来年度のご報告を申し上げました。ひとつよろしく、お願い申し上げます。有難うございました。
ゲスト紹介(金丸 憲史会員)
皆さん、こんにちは。今日、お話をして頂く土屋先生のご紹介をさせて頂きたいと思います。先生は、長年、航空大学校で教授として、教鞭をとっていらっしゃいました。定年で退職の後、現在は航空評論家ということで、お住まいは宮崎市と綾町にあります。宮崎を中心に活躍されていらっしゃる先生です。著書も多数書いておられます。なぜ金丸が紹介させて頂くのかといいますと、実は若い頃、先生とご縁を頂きまして、ご家庭にお招きを頂いたり、お話をさせて頂いたりしまして、それから30年くらい経過しております。先生は1930年のお生まれで、熊本県のご出身でございます。今日は、「宮崎の空と航空」ということで、お話しをして頂きます。それでは、よろしくお願い致します。
ゲスト卓話(土屋 正興氏)
私は平成12年4月に当時の運輸省航空大学校を退官し、その後6年間今日まで主に航空専門書の執筆家として本書きをしている者でございます。本日は、先週講演した宮崎ロータリークラブのご紹介で、この名誉ある宮崎西ロータリークラブに再びお招き頂き有難うございます。約30分間航空に関する話をしてくれと言うご依頼がありましたので、特に宮崎の航空の現状や将来的展望についてお話いたします。
まず、航空に関する最近の動向をご紹介します。皆様の中には、わが国の航空事情が大きな転換点に差し掛かっていると言う事を実感されている方もいらっしゃる事と思います。平成12年の航空規制緩和以来、新規エアラインの参入や格安運賃は大きな話題になりました。SNAスカイネットアジア航空の運航もその一例です。そして、何よりも最近の空港環境の変化は目覚しいものがあります。すでに、セントレア中部国際空港をご利用された方もいらっしゃると思いますが、デパートの中に空港ができたと言うような感じです。空港内には展望浴場があり、ショッピングセンターやブランド店もあり、展望デッキはデートスポット、結婚式場もありそのまま海外へハネムーン。広くて安い6000台分の駐車場があるので駐車場を探す心配もありません。30分までタダ、5時間まで300円です。旅客機を利用しなくても航空マニアにとって1日遊べるスポットができたと言う感じです。2005年度の乗降客数は1235万人、これは初年度にして全国8位、貨物数27万トンは全国4位、しかも24時間運用ですから深夜便も飛んでいます。海上空港のため騒音問題もありません。空港に英語名セントレアを登録したのも日本で初めてのことです。空港も単なる旅客機の乗降し施設としてだけでなく、多角経営の場として、確実に変化しています。
ここで、宮崎空港の様子はどうなのかと言う点を見てみましょう。宮崎空港はこの10数年乗降客数に関して全国ベストテンに入っていました。常に毎年300万人以上の利用客があり、平成9年度には乗降客数352万人でベスト9という実績を示した事もあります。平成12年の規制緩和以降、宮崎空港でも500万人の旅客に対応できるようにターミナルビルや駐機場の増築、税関施設等の導入をして対応してきました。しかし、3−4年前から乗客数は徐々に減り、昨年は熊本空港に抜かれ、セントレアが参入し、この3月にオープンした新神戸空港は312万人の乗客見込みをしていますので、宮崎空港は来年当たりベスト12位か13位に下がってしまうでしょう。乗降客数が来年以降300万人を切るかもしれません。宮崎空港の滑走路長2500mがあと200mでも長ければ、旅客機の運航の安全性は一層高まり、今以上に追い風離着陸の可能性が増え、大型機の受け入れも可能になるので、旅客数も増やす事ができます。我が国においても、空港経営によってジリ貧になる空港もあれば、開港初年度から盛況を呈する空港もあります。つまり、空港にも勝ち組と負け組みがはっきりしてくるでしょし、儲からない空港は益々儲からなくなります。宮崎空港がそうならないように、観光客の誘致や空港経営を活性化させることが県民としても大切な事になります。
宮崎空港は福岡空港同様に都市型空港です。北九州・長崎・大分のような海上空港、熊本・鹿児島のように山上空港の場合、騒音問題というものは深刻でありません。従って、深夜まで空港を運用する事ができます。宮崎のように夜9時までであれば、最終便の利便性も制約され、乗客の伸びもままならない状況になります。空港経営を空港関係者だけに任せるのではなく、各方面の意見を取り入れて、どうすれば空港の乗降客数が増えるのか、又は観光客や空港利用者が増えるのかを真剣に考える時期にさしかかっています。
オランダのスキポール国際空港には世界的に有名な航空博物館があり、ドイツのフランクフルト・マイン空港は高速道路が入っており、空港がアミューズメント・タウンとして機能を持ち合わせています。乗降客以外にも多くの利用者が空港に遊びに来るのです。ですから、一例ですが宮崎空港も日本の航空発祥地として誇れる施設やアミューズメント・スポットを作り、人を集める工夫をし、空港が単なる旅客機の乗降の場だけではなく、多くの人が楽しめるシーガイアに替わる施設にするのです。駐車場を拡大して無料化するとか、空港ビーチを整備して安全な海水浴場へ直行できるとか、神楽や能を上演する舞台を作って公演する、又はゴルフ場や健康・エステ施設の新設と言うような工夫をすべきです。宮崎県外からの旅行者が宮崎空港だけでも遊べるぞという機能に変えていかなければ、せっかくベストテンを維持していた空港が将来的に閑古鳥すら鳴くようになってしまいかねません。宮崎空港の乗降客が近傍の鹿児島空港や熊本空港へ食われているとすれば、今後とも宮崎空港の利用者は減る一方でしょう。このままでは負け組み空港へ転落です。
空港の数も問題です。日本の民間空港数は3月末で97空港ほどになりました。今年は隠岐空港、再来年には新百里・静岡空港がオープンします。日本の空港数はすでに多すぎると言う方もいらっしゃいます。広大な中国で171空港、インドが134空港、韓国が31空港ですから、日本は多いと言えるでしょう。この中で年間の発着回数が10万回以上・乗降客数500万人以上の国際空港を考えて見ましょう。日本の国際空港では成田、関空、羽田、大阪、セントレアの5空港が主役ですが、アメリカではこのような国際空港だけでもその10倍49空港もあるのです。ちなみに日本では、羽田が年間6300万人さばいています。これはJFKやラガーディアの約3倍の過密空港です。東京にはもう一つ羽田並みの規模の空港が必要なのです。福岡空港も1本の滑走路で年間1865万人もの乗客をさばいていますが、あと5年でパンクすると言われています。空港は不足しているのです。
さて、ここで宮崎の航空界の現状に目を移してみます。そして次のような4点についてご紹介します。宮崎航空界の現状については、2000年5月に宮崎日日新聞で8回の連載記事を掲載して頂きましたが、そこに書いた以外のお話です。
1つ目は、宮崎空港を福岡空港に替わる九州のハブ空港にしようというアイディアです。これは、2001年毎日新聞社から発行された「しっかりせんか 宮崎観光」の中に私の論文を掲載した中で提言したものです。内容は『宮崎空港を九州の物流・国際化の切り札』としようというものです。世界的に見ると、地球の南から飛んでくる旅客機が安心して九州に着陸できる最適空港が宮崎だからです。旅客機の最大の敵はハイジャックも怖いのですが、何と言っても気象条件です。国内で晴天率が高い宮崎こそ、どの機長も安心して離着陸できるのです。安心は安全と同じ価値があります。少なくとも、福岡・鹿児島は時雨や霧でも冬場の宮崎は連日快晴という日が続きます。宮崎空港は空港立地条件の姿勢的条件に恵まれています。九州のハブ空港へ立候補できる最適の場所です。
2つ目は、宮崎空港の滑走路延長ないし新滑走路建設です。現在の北九州市長末吉興一氏は、その著書「実践都市計画」でこう述べています。「新北九州空港の建設予算は2300億円、これは関西空港1兆5000億円の1/7の安さである。こんな芸当を可能にしたのは、港湾整備費と空港整備費の組み合わせです。港湾整備費1500億円で海上を埋め立て、800億円の空港整備費で滑走路を作った」と、そのユニークなアイディアを披露しています。今年の5月16日に新北九州空港は見事にオープンしたのです。しかも、午前2時まで運用し、午前5時から再開します。WBCの王監督が、成田に到着後そのまま福岡に戻れたのは新北九州空港のお陰だと言っている事でも評判になりました。
3つ目は、ヘリポートについてです。宮崎県は昨年やっと防災ヘリコプターの運用を開始しました。私は一昨年宮崎県の防災ヘリコプター機種選定委員の1メンバーとして機種選定作業を実施しました。今回導入した高性能中型タービンヘリコプターは、片発飛行も可能であり、宮崎空港を中心に南は串間市、県北は北浦町まで僅か15分で飛んでいけます。機種選定委員の時にも思った事ですが、ヘリコプターを導入してもいいへリポートが県内にないということです。もし、県内のいたるところにヘリポートを設置すれば、防災ヘリと共に県警のヘリも現在以上に活躍できるのです。急病人や被災者の搬送がより以上うまくいきます。例えば、高速道路のインターチェンジのループ道路の中心とか、工場やビルの屋上にヘリポートを新設できないものでしょうか。航空自衛隊新田原救難隊のヘリコプターもこれによって行動範囲が広がるのです。一方、45階建てシェラトンホテルの屋上には立派なヘリポートがありますが、ここに一度もヘリコプターが降りたことがない。防災へリは、第一番目にあそこで訓練すべきなのですが、しておりません。これこそ無駄なヘリポートです。もっといいところに、ヘリポートをいっぱい造ってもらいたいと思います。
4つ目は宮崎県の航空界全体をもっと振興させるべきだと言う意見です。昨年宮崎空港内にAVC航空と言う小型機の航空会社が運航開始しました。この会社は、単発のセスナ機1機で運用されています。宮崎空港内でSNAに続く航空会社の新設です。そこで、視点を変えて、10人ばかりで小型双発機を共同購入し、宮崎を拠点に各地を結んだフライトをしたらどうだろうかと提案します。全国的にも、プライベートで共同運航をする例が増えてきています。一人では購入できず、維持できない飛行機でも、10人も集まれば共同運用できます。双発機ですから計器飛行ができますので、雨の日も離着陸できるのです。種子島、屋久島、奄美、天草、壱岐、米子、松山、高松などのエアラインの路線がない場所にでも自由に飛んでいけますし、半日で往復可能になります。宮崎の航空界を活性化させるためには、このロータリークラブのメンバーで自家用機を持って、もっと活動範囲を広げようと思われる方も必ずいらっしゃると信じています。航空自衛隊新田原飛行場を民間共用空港とする案もあります。一つ瀬川の北と南とでは、かなり気象条件が違います。宮崎空港では着陸できないような時でも、新田原飛行場には着陸できる時がかなりあります。従って、宮崎空港で引き返しますといって、他所の空港に行ってしまうことがあるのですが、もしここで新田原飛行場が使えれば、そこに降りられるのです。こういうアイデアも皆さんが県政、市政に反映させて、実現するようなことをお考えになると、宮崎県も宮崎空港も全体的に発展するのではないかと思います昨年新設された新神戸空港は、市民の手で作った市営空港です。空港は国営でないといけないという概念を打ち破って、市営空港が出来たのです。宮崎もそういう事をやってみたらどうかでしょうか。
新田原飛行場の航空祭では10万人規模で人が集まります。都城は毎年秋に都城スカイフェスタを開催し、河川敷に飛行場を作ってそこに小型機を降ろして皆でイベントをしており、3万人は集まります。宮崎の人は空や飛行機が好きなのです。こういうベストテンに入る財産を我々は共有しているわけですから、何とかこういうものを盛り上げて行けたらいいのではないかと思います。
最後に、私の書いた「操縦者用航空法」は、再版を重ね昨年12月に第9版を出版し、また現在23冊目の新刊を執筆しております。私は東京の出版社等から、東京に出て仕事をしないかということも言われましたが、やはり宮崎がいいということで、宮崎の地で航空活動をしております。今後とも、わが国の航空界に寄与できるように尽力したいと考えております。ご清聴有難うございました。
(担当:児玉寛太郎)
(写真撮影:金丸禮三)