第2258回例会/平成18年02月17日(金) サミットホールで
会長挨拶(林 務会長)
2月も半ばとなりました。会計年度で言いますと残り1ヵ月余りで新年度がスタートします。県の新年度予算も発表されました。ロータリーの新年度は7月でありますが、実はロータリーも新年度に向けてサンディエゴで国際協議会が始まりました。その様子は、現地で研修リーダーをお務めになる関場PGから我がクラブCICOの田崎会員に送られ、それが我々会員にリアルタイムで配信されてきます。まさにインターネットの素晴らしさを実感する瞬間でもあります。
一方、本年度の事業もまだ幾つか残っており、その一つが明後日開催されるIMでございます。残念ながら我がクラブの参加人数は中部分区9クラブでビリから2番目であります。ガバナー輩出クラブとしてははなはだ恥ずかしい数字であります。本日が最後のお願いであります。どうか明後日のIMにご参加くださいますようお願い申し上げます。
さて、本日で当シーガイヤでの例会が3回目となります。本日の例会終了後の理事会におきまして、正式に例会場変更の審議を予定いたしておりますが、現在まで異議のお申し出がございませんので、恐らくその方向に決定するかと思います。決定次第、早々に宮観さんにご報告に行きたいと思っております。なお、その節は新しい会場引き受け先となる松崎会員にご同行願えれば幸いなのですが。本日は、昨年11月に実施された宮銀の海外視察のお話しを賜ります。
幹事報告(日高 久夫幹事)
この前の通りは速度制限が40キロになっております。通常、運転するときは50ないし60キロで気にしないで走りますので、特にこの通りは注意していただきたいと思います。何人かに「急いでいらっしゃるんですね」と声掛があったと聞いておりますので、よろしくお願いします。あと「薬物乱用ダメ絶対」というのが来ております。これからお回しします。本日はロータリー財団年次寄付1人100ドル達成のためということで募金箱もいっしょにお回しいたします。それと、会長も言われましたように、2月19日9時より、このサミットホールでインターシティーミーティングを行いますので、前もって欠席で出された方も、是非出席していただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
出席委員会(小川 雅也副委員長)
本日の出席状況(前記の通り)
卓話(宮崎銀行営業統括部調査役代理 杉山 智行)
第13回宮崎銀行海外視察団について
宮崎銀行では平成2年よりアジア・アメリカでの現地商談やビジネスヒントの発掘を目的とした海外視察団を派遣しています。今回は13回目にして海外視察団初のヨーロッパ訪問として、11月5日(土)から13日(日)の日程にて13企業から16名が参加、今やアメリカと並ぶ巨大マーケットに成長してきたEU(欧州連合)の現状視察として、物流の中心地オランダとユーロ経済の中心地ドイツを視察しました。
1.なぜEU視察なのか
EUはその設立以降、米国と並ぶ巨大な市場として急速に成長しつつある。今、EU内では国境の概念が薄れつつあり、ひとつの「国」として機能し始めており、今後の動向に注目していく必要は十分にある。今回はオランダの物流・農業、ドイツの金融等、各国が得意な分野において進化しつつある様子を視察した。
2.オランダ
・物流事情 首都アムステルダムの南西60キロに位置するヨーロッパ最大の貿易港「ロッテルダム港物流基地」を訪問した。同港はライン川の河口から長さ40キロにわたって広がり、広さは世界最大。年間3万隻の船が石油製品や鉱物等3億5千万トンの貨物を搬入し、これらを年間12万隻の船及びトラックで搬送している。取扱貨物量では、上海、シンガポールに続き世界第3位。
フルーツターミナル内の冷蔵倉庫を視察。アジア・アフリカ・中南米等、世界中から運ばれてきた農作物が原産国・等級・送付先等の情報を入力したバーコードが表示された箱に詰められて一時保管されていた。このバーコードにて現在の保管場所・搬送経路・保管日数を常に管理することができ、注文者は常に自分の依頼した品物の状態をインターネットで確認できるようになっていた。
次に、アムステルダム郊外に位置する世界最大の生花市場「アールスメア生花市場」を訪問した。
アールスメア生花市場はヨーロッパ4番目の規模のスキポール国際空港に近く、高速道路へも近い。施設面積は約100万(東京ドーム20個分以上)。場内には切花9・鉢物4の競り場がある。これらの会場ではそれぞれ約300人の仲買人が毎朝7時から15時までの間入札を行っており、1日1900万本の切花と200万個の鉢物が取引され、2004年の年間取扱額は16億ユーロ(約2240億円)。
競り場では次々に目の前を通過する花のカートと商品情報が表示される大型スクリーンを見ながら仲買人が競りを行っていた。ここでもカートに張られたバーコードに全ての取引情報を入力してあり、落札された生花は自動運搬装置にて搬出口まで運ばれる。ここからオランダの持つ海・空・陸の物流網を駆使して世界中に生花を提供している。
この2大物流基地を視察する中で「情報」と「モノ」の集積により、単なる地理的優位性だけではなく、確実性とスピードの両方を武器に世界を圧巻している様子が感じられた。
2・都市再開発と保存@LF@JS@17 オランダには古い建物を大事にする反面、新築する場合はデザイン重視の現代建築という2面性がある。ロッテルダム市は第二次世界大戦にて殆どが消失したため、戦後の復興期に思い切ったデザインの建物が林立した。そのひとつが中心部にある38戸の分譲住宅「キューブハウス」。キューブ(立方体)を斜めにしたデザインであり居住性には疑問が残るが、そのデザインにより世界中から視@JS@02察者が訪れ、町のシンボル的存在となっている。話題性を前面に押し出した結果、人が集まる様になった好事例といえる。
・世界遺産「キンデルダイク風車」及び周辺地区〜ユトレヒト郊外 16世紀に建造され、現在世界遺産に認定されているロッテルダム郊外キンデルダイク村の19基の風車を視察。現在は電気ポンプにて水を汲み上げているため、純粋に観光用となっている。周辺の住宅は16世紀そのままの建築様式で建設されているため、近代的なものは観光用に作られた施設の売店とトイレ・駐車場のみ。昔からの景観を維持することが観光につながる様子を視察した。
・文化視察〜ゴッホ美術館 ヴィンセント・ヴァン・ゴッホの作品を集めた国立美術館。ゴッホのコレクションは油絵200点、素描500点の他、書簡700点が保管されている。 「ひまわり」をはじめ、ゴッホの代表作が展示されていた。
・伝統産業〜ガッサン・ダイヤモンド工場 17世紀にギルド(商業組合)がユダヤ人を排除したことから、資力に勝るユダヤ人が始めた「ダイヤモンド研磨」。現在、オランダの伝統産業と位置づけられている。研磨技術は世界一。ダイヤモンドカットの様子とダイヤモンドにかかる説明があった。
・運河 アムステルダムを縦横無尽に走る運河を水上タクシーで視察。市中心部の運河は水上交通及び、市民の個人ボート等が行き来している。国土の1/4が海抜以下となっており、運河は観光・物流・インフラにおいてなくてはならない存在となっている。
運河から見る町並みは17世紀の姿を維持しており、新規デザインの建物は運河地帯には皆無。アムステルダムにおいては土地・建物に関して厳しい規制があり、現実的に現代風の建物建設は不可となっている。町並み維持のための法的整備が徹底している。
・商業地区アムステルダム中心部ダム広場前のデパート「バイエルンコフ」を中心に商店街を視察。全体的に物価が高く、これに消費税(物によっては19%)が加算される。近隣のスーパーでは、寿司酢、ラーメン等の日本食も売られており、値段は日本の1.5〜2倍。
【オランダについて〜トピックス】
・所得税40%等、税金が高い反面、教育費等の社会福祉に関する補助は手厚く、基本的に学費の個人負担は不要。高収入=高課税に加え、物価は全体的に日本の1.5倍強。
・国土の40%以上が海抜以下の平地である利点を生かして、国を挙げて企業誘致に注力。海外企業に対する税補助率がEU内では2番目。
・古い建物を大事にする国民性により、17世紀に建てられてから現在まで使用している家も多い。一方で、新しい建物を作る際は、デザインを重視した近代的な建築を行っている。
・自転車人口が多く、1人当たり2台の自転車を保有していると言われている。また、市内の至る所に自転車専用道が設けられており、その中を相当なスピードで走行する自転車が見受けられた
3.ドイツ
・ハイデルベルグ観光視察 ハイデルベルグは、ライン川支流のネッカー川沿いにあり、市内を見下ろすハイデルベルグ城と大学を中心とした町。ハイデルベルグ城周辺のみが観光地として17世紀の町並みを維持している様子を視察。
・ドイツ現地事情〜現地セミナー開催
フランクフルトでは「ドイツ経済/ビジネス」をテーマに日本政策投資銀行よる現地セミナーを開催、日本から見るドイツ像と現実とのギャップについて解説があり、ドイツの抱える問題について学んだ。
【セミナー要旨】
産業…自動車メーカーを初めとする産業が盛んな輸出大国であるが、実情は東欧地区の低廉で豊富な労働力を求めて国内製造拠点が流出、ドイツ国内製造業においては空洞化が進んでおり、失業率10%という結果を招いている。国内においても、旧東ドイツ・東欧諸国からの安価な労働力が流入、EU政府・憲法統治下ではドイツ国内では規制困難であり、歯止めが利かなくなっている。
小売…数年前まで18時以降の商売を禁ずる「閉店法」があり、地元商店街が成長しなかった。一方で郊外型大型ショッピングモールが台頭している現状がある。これに自治体は規制を掛けようとするが、自治体の上に連邦政府があるという連邦制の構造上、連邦と自治体の二重統治となっているため、事実上自治体の規制は無力化している。
人口…国内においては旧東ドイツの人口が4%減少、旧西ドイツ地区へ仕事を求めて流出している。また、旧西ドイツからはBMWやフォルクスワーゲン等の世界的メーカーが集積している南部地方へ人口が流出している一方で、外食産業・3K産業においてはユーゴをはじめとする東欧諸国・ギリシャ・トルコ等から移民を受け入れており、これが失業者の増加に拍車をかけている。
注力…観光・自国資源の有効活用・バイオ技術へ国家として注力している。
・金融の中心〜証券取引所 取引量世界第三位のフランクフルト証券取引所を視察。現在取引の97%を電子決済システム「Xetra(クセトラ)」にて行っており、立会い取引はわずか1.7%。現在18カ国にて導入されているこのシステムは1日35万件以上の取引を可能とし、フランクフルト証券取引所をヨーJAロッパの金融の中心に成長させ、世界的な証券取引所にした。取引所内には立会いが無いため、日本や米国で見られる活況は無い反面、パソコンの画面には相当なスピードで数字が変化する様子を見ることができた。
・ワールドカップサッカースタジアム〜ヴァルト スタジアム
総工費1億8800万ユーロをかけて建設され、収容人数は4万8500人。ワールドカップ開催時には更に増席できるようにしており、5万人の収容予定。競技場は無数の柱をベースに建設されており、競技場中央天井部分には幅20メートルの液晶モニターと開閉式屋根の収納庫が吊られている。身障者に配慮した施設となっており、身障者は駐車場から直接エレベーターにてバリアフリーのフロアへ移動、健常者とは別の場所で観戦することができる。また、VIP席の年間観戦シート賃貸料は約3000万円。半数以上は既に賃借済み。スタジアムでは実際にピッチ脇まで行き、プレスセンター・選手控え室・シャワールーム等、既にワールドカップサッカーの準備が完了している様子が視察できた。
【ドイツについて〜トピックス】
・オランダと違い旧市街の中に近代的な高層ビルが乱立している
・金融中心地でありテロ警戒が厳しい。欧州中央銀行前にバスを停車したところすぐに警察が質問。
・寿司がブームになっており、日本と同じ回転すし屋もある。また、日本人が好むマグロのトロは現地では捨てる部位であるため、安い。寿司屋では日本茶がコップ1杯2ユーロ以上、焼酎がお湯割り1杯が20ユーロ強+チップ(1杯3000円以上)。上握り寿司が30ユーロ以上(4,500円以上)。レストランではゆったりと食事するドイツ国民も、寿司屋では日本式にきびきびと食事している光景が見受けられた。
(担当:渡辺久之)(写真撮影:児玉寛太郎)